しょぼ婚のすすめと書生制度

10月に一番見られたツイートはこれだった。

 

えらいてんちょうの『しょぼ婚のすすめ』を読んだ。結婚を再定義する人たちがいて、いいことだと思うけど面倒だなと思っていたらこんな本があり、これでいいじゃんと思った。私が言う結婚とはここに書いているしょぼ婚のことを指すけどこれでどうでしょうと聞けばいい。書生制度は私もいいと思う。

 

作者がリツイートしてくれた。しょぼい起業という言葉があってのしょぼ婚である。どちらもこういうのもありだよ、キラキラしたものだけではないんだよ、生きやすい方法を選んだらそうなったよと言っている。副題は「恋人と結婚してはいけません!」。

 

私は大学院生のとき4年間同棲していたことがある。あちらが学部生優先の寮にいられなくなって、こちらが一緒に住んでいた妹が大学卒業後に大阪に行くことになったので、一緒に住もうということになった。自然な流れだった。楽しかった。一緒に住んで私はすぐアメリカに行った。先のことまで考えてなかったが、その後一緒にいなくなるということがあるとは思っていなかった。

 

自分の経験からも思うのは、結婚って一緒にやっていくって決めることなんだろうなということだ。現在の日本の制度では、結婚して子どもを産むのがいいと思う。恋人と結婚するのはとてもいいと思うけど、結婚しようと思っている人同士が結婚するのもいい、やりやすいだろうなとも思う。

 

10月22日の日経新聞には「『妻はCEO』 夫婦関係はビジネスパートナー さらば恋愛婚 失敗しない婚活(5)」という記事が載った。「結婚は創業だ 夫婦=共同経営者論」、「ロマンチックラブは、いらない」、「交際期間ゼロ日で結婚」、「見合い婚、恋愛婚の次に来るもの」と続く。しょぼ婚は時代の波に乗っているようだ。

 

アメリカでは86歳の元、大学の先生の家に10名前後の学生、ポスドク、先生で住んでいた。ホームステイでもシェアハウスでもなかった。ハウスメイトが代わる代わる研究の話を聞かせてくれるのが楽しくてそこに住んでいた人は違う場所でもそれをやりたがった。私は家はそういう風に開かれていて欲しくて、この本で書生制度を見たときに、同感だと思ったのである。