タスクは人に贈与できる貴重なリソース

9月に一番見られたツイートはこれだった。

えらいてんちょうの『ネットゲリラ戦略』を読んだ。しょぼい起業には勝らない本だと思ったら「人に役割を贈与できるようになると人的ネットワークが広がり、さらに多くのタスクを抱えられるようになる」「タスクは人に贈与できる貴重なリソース」とあり、このすごさを受け止めるために本を一旦閉じた。


が、一番面白かった本は桐谷の人生を書いた『桐谷さんの株主優待ライフ』、一番面白かった映画は韓国の光州事件を描いた『タクシー運転手 約束は海を越えて』だったこと、

井上たかひこの『水中考古学』を読んだ。作者は東洋人として初めて水中考古学の学位を取得した人。普通、本は最初の方が面白いが、これは終章、現在も調査が続いている、千葉県勝浦沖に沈んでいるアメリカの蒸気船ハーマン号についてが面白かった。水中考古学について考えたのは初めてだった。


とツイートしたら、リツイートにより、今の日本には作者に続いて水中考古学をしている人がいるということを知ったということも言っておきたい。

さてタスクの贈与について。私はすることを与えてもらえるというのはありがたいと思っていた。半年に一回大量の封筒に宛先シールを貼り、中に会誌を入れ、両面テープを貼って封をするのを手伝っている。WordpressでHPを作り、講演の告知をしたり、論文やプレスリリースが出たら業績に追加したりしている。人探しもしていた。ハッカソンイベントの女性の審査員を探したときは、AがBに連絡してくれた。BはそこでAに政治家になりたいという相談をして、その後、出馬した。AとBが久しぶりに会ったということを聞いただけでよかったなあと思っていたのに、その後の応援をも楽しむことができた。私にも知り合いが増えた。そういう風にこれは美味しいと思ってやっていた。人は仕事を与えられるの待ちなところあるなと気が付いてからは振ることも考えていた。ただ「手持無沙汰にしている人にその人だけの役割や仕事を贈与するために、たくさんのタスクをプールしておくようにしています」というタスクのプールは考えたことがなく、なんて考えられているんだ、私は甘かったと思った。会社に医療系の翻訳できる人知りませんかとか副業頼んでいいですかとか言ってくる人がいる。彼は前社での知り合いもどんどん引き入れる。あれはまさに「人に役割を贈与できるようになると人的ネットワークが広がり、さらに多くのタスクを抱えられるようになる」が起きている。私は「タスクは人に贈与できる貴重なリソース」にびっくりして、あれはそういうことだったそういうことだったそういうことだったと思って、一旦本を閉じて落ち着こうとしたのだった。
びっくりしたなってことだけでいつもの文量を書いてしまった。それでどうしようかも今考えていて旗だなと思っているのだけどそれはまた別のところで。今回は「タスクは人に贈与できる貴重なリソース」だって話でした。