データって何だ

6月に一番見られたツイートはこれだった。

 

津川友介の「世界一わかりやすい『医療政策』の教科書」を読んだ。見た目がすごく教科書なんだけど本当に分かりやすくて内容も最高。ハーバード、UCLAの博士課程で学ぶのに匹敵する内容を詰め込んでくれている。見た目から古いのかと思ったら2020年のだし、いい。

 

津川さんの本は4冊読んだが、その中で一番これがよかった。この本だけレベルを上げてくれている。

 

最近データって何だろうと思う。医療は統計の世界で、こういう場合はこうだったよ、こういう症例があったよ、こことここに相関があったよという。ゲルや細胞を相手にしていた身としてはもっと条件を揃えたくなるし、n数を増やしたくなるし、なんでかという理由が欲しくなる。ただn数が少なくても何か言えないかと頑張ったstudentのT検定の話は好きだ。歴史は面白い。現在の日本はデータサイエンティスト不足らしく、データサイエンティストを増やそうとしている。かっこいい感じがするがデータサイエンティストが私はなんぼのもんじゃいと思っている。また本人たちはそれにどれくらいの自信があるのだろうかとも思っている。手段に過ぎないから。あと楽しいのかなとも思う。自分で実験してデータを取ってそれを考察するんじゃなくて、データだけ見ているのは楽しいのか、なんでって思ったら次の実験をすぐしたくないかと思う。気が長いわけ?そんな中読んだのが津川さんの本だった。「『原因と結果』の経済学」はデータの見方の話。なぜこんな簡単なことをと思った。「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」、「HEALTH RULES」はデータから言えることはこんなことだをまとめた話。続けざまに読むと、みんな全然データ見れてないよって言いたいのだなあと思う。またデータをまとめることには需要があるのだと知った。「世界一わかりやすい『医療政策』の教科書」は医療の費用対効果を知りたくて読んだ。それは分からなかったが、教科書のレベルでこれがエビデンスというものだと言っていた。なんぼのもんじゃいとは思うけど、データをまとめると数字になった瞬間人が見てくれる、データを集めるとそれを基に意見をくれるから、私はしばらくデータを扱って人に投げ込んでみる。その過程で調べることは面白いと思ってる。データってつまりこうねが分かったり、私は中でもこの部分が得意だわということが分かったりしたらそこで切り替わるだろう。データって何なんだろうね。